国際連語論学会2018年12月例会のお知らせ

 国際連語論学会12月例会は12月8日(土)に開催いたします。皆様におかれましては奮ってご参加ください。

日時
2018年12月8日(土)午後4時から6時(予定)
会場
大東文化会館 K-302(東上線東武練馬駅下車、徒歩4分)
発表者とテーマ
楊璇(大東文化大学大学院 博士後期課程)
金国璞『支那交際往来公牘-北京語直譯附』(1902)の原文改編と北京語表現

要旨

 『支那交際往来公牘-北京語直譯附』は清代の外交往来公牘を改編し、北京語に訳した著作である。金国璞と呉泰寿の共編により、明治35年(1902)に泰東同文局で出版された。

 「公牘」は中国古代官庁公文書の名称であり、「公文」ともいう。公牘官庁や職階の上下関係により用いるべき文章の種類と書式が定められており、外国駐在機関の間の公牘にも適用されていた。時代によりそれぞれの書式や用語、文構造も独特で、その時々の特徴がある。

 六角恒廣『中国語関係書書目』(2001)に収録されたテキストの中で、外交往来公牘を北京語に訳したものは複数あるが、最も古いのは『支那交際往来公牘-北京語直譯附』である。本発表では『支那交際往来公牘-北京語直譯附』の公牘原文と北京語譯文の対照比較を通して、改編した過程と編纂目的を分析した上で、更に周一民の《北京口語語法・詞法巻》と太田辰夫の「北京語歴史文法」を参照し、北京語譯文に使用された「アル化」語、語気助詞、介詞、副詞、接尾詞等の北京語の特徴を考察する。

 本発表は金国璞の功績を整理し、金氏の北京語教育や中国語テキスト編纂などに果たした役割を考察するための資料研究である。

 

国際連語論学会2018年11月例会のお知らせ

 国際連語論学会11月例会は11月10日(土)に開催いたします。皆様におかれましては奮ってご参加ください。

日時
2018年11月10日(土)午後4時~6時
場所
大東文化会館K-301
ヒト
蘇秋韵(大東文化大学博士課程後期課程2年生)
テーマ
現代中国語における“过”のイメージスキーマについて-「過ぎる」と比較しながら-

発表要旨

 《説文解字注》(1981:71)によって、「过,度也。引申为有过之过。」であるという。まだ、《现代汉语词典(第7版)》(2016:501)では、動詞“过”の意味を五つに分類している。それぞれ、

1) 从一个地点或时间移到另一个地点或时间;经过某个空间或时间。
   ある場所若しくは時点からほかの場所・時点に移行すること;ある場所、時間を経過すること。(筆者訳)

2) 从甲方转移到乙方。
   甲から乙へ移す(筆者訳)

3) 使经过(某种处理)
   ある処理を通す/経る(筆者訳)

4) 用眼睛看或用脑子回忆
   目を通すあるいは頭で思い返す(筆者訳)

5) 超过(某个范围和限度)
    範囲や限度を超える(筆者訳)

 調べた結果、空間移動と時間変化を表す「意味1)」が動詞“过”の基本的な意味であることが分かった。本研究では、地点あるいは空間に関する移動を基本義と定め、時間の経過はその派生義とする。さらに、地点あるいは空間に関する移動の“过”のイメージスキーマを提出し、日本語の「過ぎる」と比較しながら、両者の違いを明らかにする。

 

国際連語論学会2018年7月例会のお知らせ

 国際連語論学会7月例会は7月14日(土)に開催いたします。皆様におかれましては奮ってご参加ください。

日時
2018年7月14日(土)午後4時から6時(予定)
会場
大東文化会館K-301 (東武東上線東武練馬駅下車、徒歩3分)
ヒト
小路口ゆみ
題名
“把”構文における主体の変化についての再考察

要旨

 中国語における“把”構文は、一般的に客体の位置の移動、状態の変化及び認識の変化を表している(例1)。それだけではなく、主体の変化も表すことができる。本発表では、“把”構文が主体の状態の変化及び認識の変化を表すこと(例2)を分析・考察する。そして、これを証明することを試みる。

(1)要是钢条软了一根,你拿回来,把它摔在我脸上!(《骆驼》1)

そのときもしこいつが一本でもひんまがっていたら、もってきておれの面にたたきつけてくれたっていい。(『らくだ』:18)

(2)祥子把事儿已听明白,照旧低着头扫地,他心中有了底;说翻了,揍!(《骆驼》14)

祥子は、ことの次第をすっかり耳におさめ、いざとなったらぶっとばしてくれようと思いながら、掃除をつづけていた。(『駱駝』:225)

 例(1)の主体である“你”が動作“摔”によって、客体である“它”を“我脸上”に移動させるのを表現しているが、例(2)の主体である“祥子”が動詞“听”によって、“明白”の結果になっているという表現である。この文の客体である“事儿”は、“祥子”が“听”の動作をする前後で全く変化を起こしていない。例(2)は決して客体の変化ではなく、むしろ主体の変化だと言えるだろう。これについて、《骆驼祥子》及び《家》の中の実例を調査・分析する。これによって、さらに“把”構文の意味に対する理解をより一層深めることができることを期待する。

 

国際連語論学会2018年6月例会のお知らせ

 国際連語論学会6月例会は6月30日(土)に開催いたします。皆様におかれましては奮ってご参加ください。

日時
2018年6月30日(土)午後4時から7時(予定)
会場
大東文化会館K-403 (東武東上線東武練馬駅下車、徒歩3分)
ヒト
1.蘇秋韵(大東文化大学大学院博士後期課程2年)
2.張佳妮(チョウケイニ/愛知淑徳大学)
題名
1.動詞“过”の基本義について
2.中国語の「簡単方向補語」の学習について

要旨1.

 《説文解字》、《説文解字注》、《康熙字典》、《汉语大词典》、《汉语大字典》などの辞書類の記述を調査しても、“过”の基本議に関する具体的な意味あるいはイメージを捉えることは難しい。たとえば、《説文解字注》(1981:71)によれば、「过,度也。引申为有过之过。」であるという。まだ《康熙字典》(1958)には「过,度也越也。超也。又过失也。又罪衍也。又责也。经也。又过所也。」と述べるに止まっている。これらの辞書には基本義についての明確な説明が行われているようには思われない。本研究では実例の分析に基づき、甲骨文字からの意味記述も参照しながら、“过”の表す意味について、新たな仮説を提示することで、意味体系の完成を目指す。

要旨2.

 中国語にはほかの言語に珍しく、複雑かつ重要な補語システムがあるため、中国語の補語についての先行研究も盛んに行われている。特に、「方向補語」の“上来”“下去”などのような「複合方向補語」についての研究は数多くある。そして、述語の後に置き、述語となる動詞の方向性を意味する「複合方向補語」は、外国人中国語学習者にとって、学習しにくいことが先行研究により判明されている。  しかし、中国語の「方向補語」には、「複合方向補語」のほか、単一音節の“上”“下”などのような「単純方向補語」がある。先行研究を調べたところ、「単純方向補語」についての先行研究は十分に行われていないことが分かった。

 本稿は、中国語教育の視点から、先行研究の結果を踏まえて、コーパスによる検索の研究手法を用いて、中国語の「単純方向補語」に重点を置き、検討する予定である。日本人中国語学習者の「単純方向補語」を学習する際に、頻繁に出る誤用例を用いながら、誤用の原因について、究明する予定である。さらに、実際の中国語教育現場における「単純方向補語」の教授方法及びその学習方法について、実例も用いながら議論する予定である。

 

国際連語論学会2018年5月例会のお知らせ

 国際連語論学会5月例会は5月12日(土)に開催いたします。皆様におかれましては奮ってご参加ください。

日時
2018年5月12日(土)16:00~18:00(予定)
場所
大東文化会館K-403(東武東上線東武練馬駅下車、徒歩3分)
ヒト
小路口ゆみ
テーマ
“把”構文における主体について

file発表概要(PDF形式、161KB)

 

国際連語論学会2017年12月例会のお知らせ

 国際連語論学会11月例会は12月9日(土)に開催いたします。皆様におかれましては奮ってご参加ください。

日時
2017年12月9日(土)16:00~18:00(予定)
場所
大東文化会館K-403(東武東上線東武練馬駅下車、徒歩3分)
ヒト
蘇秋韵(大東文化大学大学院博士後期課程1年)
テーマ
“过”の基本義と派生義に関する日中対照研究―《人到中年》を中心に―

要旨

 《人到中年》の中に、“过”を含む文は全部で181例あり、その中に方向補語“过”は63例ある。高橋弥守彦(2005)によると、従来方向補語“过”に分類された63例の中には一部分が(位置移動の)動詞“过”の用法であることが指摘されている。

 本稿は高橋(2005)の移動動詞の分類に基づき、“过”を用いて作る構造を「ありさま移動の動詞+(位置移動の)動詞“过”(+客体)」と「一般動詞+補語“过”(+客体)」に分類する。次に“过”の基本義と派生義について分析を行う。さらに、本稿は福地桂子(1983)、田村年起(1984)、柴田清伊知(1984)、林芳(1984)による四つの訳文を比較検討しながら、“过”の基本義と派生義についての日中対照研究を行う。

 

国際連語論学会2017年11月例会のお知らせ

 国際連語論学会11月例会は11月11日(土)に開催いたします。皆様におかれましては奮ってご参加ください。

日時
2017年11月11日(土)16:00~18:00
場所
大東文化会館K-403
ヒト
張暁東(中国・浙江工商大学日本語科講師)
テーマ
身体語彙を含んだ[Xが(は)、Yに、Zを、V]構文について
—[Y]または[Z]が「手」である場合—

file発表概要(PDF形式、494KB)

 

国際連語論学会2017年10月例会のお知らせ

 国際連語論学会10月例会は10月14日(土)に開催いたします。皆様におかれましては奮ってご参加ください。

日時
2017年10月14日(土)16:00~18:00
場所
大東文化会館K-403
ヒト
高橋弥守彦(大東文化大学名誉教授)
テーマ
文頭の副詞

file発表概要(PDF形式、155KB)

 

国際連語論学会2017年7月例会のお知らせ

 国際連語論学会7月例会は7月15日(土)に開催いたします。皆様におかれましては奮ってご参加ください。

日時
2017年7月15日(土)16:00~18:00
場所
大東文化会館k-403
ヒト
孫雲偉
題名
《官話指南》における北京語文法の研究“詞法”を中心に

要旨

 《官話指南》は、日本人が初めて編纂した北京語教科書として、版本、著者、語彙、文法、音声など多方面にわたって研究されている。文法研究の面ではすでに多くの成果が発表されているが、総合的な研究はなされていないのが現状である。本稿は“詞法”の面から、《官話指南》と北京語文法の相関性および当時の北京語文法の独自性について明らかにしたい。

 論文作成にあたっては、まず周一民《北京口語語法・詞法巻》を参考とし、北京語独自の特徴を持っている“詞法”を取り出し一覧表を作成した。作表から、太田辰夫が指摘した北京語の7項目の特徴は、周氏の語法書では「代名詞一人称複数の包括形と除外形を“咱們”“我們”」、「禁止の副詞“别”」、「助詞“来着”の三つの項目に収録されていることがわかった。次に、「趨向動詞:“起去”、「形容詞重疊式:“AA兒”などの北京語土話の用例を《官話指南》からピックアップし、分析を加える。最後に、《官話指南》と比較して、周一民《北京口語語法・詞法巻》に現れていない“詞法”及び相違点を分析し、《官話指南》の独自性を明らかにする。

 

国際連語論学会2017年6月例会延期のお知らせ

 国際連語論学会6月例会(延期開催)は7月1日(土)に開催いたします。皆様におかれましては奮ってご参加ください。

日時
2017年7月1日(土)12:30~13:30
会場
大東文化会館k-403(東武東上線東武練馬駅北口「イオン側」下車、徒歩4分)
ヒト
高橋弥守彦(大東文化大学名誉教授)
テーマ
中日両国の言語と文化

file発表要旨

 

国際連語論学会2017年6月例会のお知らせ

(会場の都合により延期しました)

 国際連語論学会6月例会は6月17日(土)に開催いたします。皆様におかれましては奮ってご参加ください。

日時
2017年6月17日(土)13:00~14:30(予定)
場所
大東文化会館K-401 (東武東上線東武練馬駅北口「イオン側」下車、徒歩4分)
ヒト
高橋弥守彦(大東文化大学名誉教授)
テーマ
中日両国の言語と文化

file発表要旨

 

国際連語論学会2017年5月例会のお知らせ

 国際連語論学会5月例会は5月20日(土)に開催いたします。皆様におかれましては奮ってご参加ください。

日時
2017年5月20日(土)13:30~15:30(予定)
場所
大東文化会館K-401 (東武東上線東武練馬駅より徒歩4分)
研究発表(1)
小路口ゆみ「中日両言語の視点の違いについて」
研究発表(2)
蔡娟「《朱子語類》における「V+将+C」方向式」

file発表要旨

 

国際連語論学会2017年4月例会のお知らせ

 国際連語論学会4月例会は4月15日(土)に開催いたします。皆様におかれましては奮ってご参加ください。

日時
2017年4月15日(土)13:30~15:00(予定)
場所
大東文化会館K-301 (東武東上線東武練馬駅より徒歩4分)
研究発表
高橋弥守彦「中日両言語の視点の違いについて」

file発表要旨

 

これより前の実施分については学会月例会(過去実施分)をご覧ください。


Last-modified: 2018-12-01 (土) 11:56:19